判例

飯田G4社課徴金4億円 「満足度No.1」景表法違反 消費者庁 産経2026.10.29

事件の概要

  • 処分日・処分庁: 2026年10月28日、消費者庁による命令。
  • 対象企業: 飯田グループホールディングスの子会社4社(住宅情報館、一建設、アーネストワン、飯田産業)。
  • 処分内容: 景品表示法違反(優良誤認)による計約4億4,116万円の課徴金納付命令。
  • 対象広告:2022年〜2023年にチラシやウェブサイトで掲載した「顧客満足度No.1」「土地情報が豊富な注文住宅会社No.1」などの表示。

違反の理由と経緯

  • 調査の不備: 広告の根拠とされた市場調査は、回答者が「実際に同社で家を建てた・利用した客」であるかを確認していなかった。
  • 優良誤認の認定: 実際にはウェブサイトの「印象」を聞いた程度のアンケートであったにもかかわらず、実際の利用者から評価されて1位になったかのように消費者を誤認させる表示であったと認定された。
  • これまでの経緯: 同件については2024年2月末に再発防止等を求める「措置命令」を既に受けており、今回はそれに続くペナルティとしての課徴金納付命令となる。

消費者庁が定める「No.1表示」に関する合理的な根拠の要件や、景表法違反とならないためのガイドライン

消費者庁は、「売上No.1」や「顧客満足度No.1」などの表示が客観的かつ合理的な根拠に基づかない場合、景品表示法における不当表示(優良誤認・有利誤認)に該当するとして厳しく規制しています。2024年9月公表の実態調査報告書などで示された「合理的な根拠」と認められるための4つの要件は以下の通りです。

  • 比較対象の適切な選定:市場における主要な競合商品やサービスを適切に比較対象に含める必要があります。特定の有力な競合を意図的に除外した調査は根拠として認められません。
  • 調査対象者の適切な選定:「顧客満足度」を謳う場合、実際にその商品・サービスを利用したことがある人を回答者にしなければなりません。利用経験のない人に対する単なる「イメージ調査(サイトの印象を聞く等)」の結果を満足度として表示することは、明確な違反となります。
  • 公平な調査方法:選択肢で自社商品を最上位に固定して選ばれやすくしたり、自社が1位になるまで調査を繰り返すなど、恣意的でバイアスのかかった調査方法は客観性が否定されます。
  • 表示内容と調査結果の適切な対応:商品・サービスの範囲、調査地域、調査期間、調査機関などの出典を正確かつ明瞭に記載し、調査結果を恣意的に切り取らないことが求められます。

違反時のペナルティ

違反とみなされた場合、広告の取りやめや再発防止を求める「措置命令」が出されて社名が公表されるほか、対象期間における該当商品の売上額の3%にあたる「課徴金納付命令」の対象となります。

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