太陽光発電のトラブル

太陽光発電用パネル設置検査

設置を考えておられる方に

耐荷重調査

 現在の太陽光パネルは、12〜16kg/㎡の重量があります。4kWで総重量が240kg から470kgです。構造にもよりますが、木造軸組み工法で瓦屋根の場合、瓦の重量は44kg/㎡平均ですのでそれに16kg/㎡が加わります。また、太陽光パネルを屋根全体に設置しない場合は、重さに偏りができてしまいます。耐震性能が悪くなる可能性があります。 そのため、設置前に建築士など専門家による耐荷重調査が必要です。

屋根の形状診断

 どんな形の屋根で、障害物や影になるものがないか確認します。工事の際に、屋根に足場が必要かどうかを確認し、また、工事車両の出入りが可能かどうか、さらには、雪など積もった場合の落雪なども確認します。

屋根材の確認

 モジュールの設置では、台風などで飛ばされないようにしっかり屋根に固定しなければなりません。そこで、どのような素材を使っている屋根なのか、また下地に傷んでいないかなどを確認します。

 屋根材の種類によって架台を取り付ける工法が変化します。また、すべての屋根材に設置出来る訳ではありません

 屋根の補強の必要性の判断や、設置する屋根の構造を正しく見極めて適切な工事を実施することや、さまざまな屋根形状や材質に適切に対応することは、けっして簡単ではありません。経験の浅い工事業者などが、不適切な工事を実施して事故が発生するケースが急増しています。

設置の難しい屋根・できない屋根

陸屋根

 パネルが強風時に飛ばされないように架台を屋根に取り付ける必要があります。そのため屋根床厚が一定以上あるなど構造条件が必要です。

 また陸屋根は定期的(15年)に防水工事が必要になります。鉄骨ALCや木造の陸屋根には強度が不足していることが多く設置不可です。

折板屋根

 工場、倉庫、プレハブなどの屋根によくある金属板を折り曲げた屋根です。ほとんどの場合建物に広い空間を設けるため、耐荷重が小さく設計されています。

 設置不可です。

耐震屋根瓦

 瓦自体が地震で落ちないように多数のビスで固定され、太陽光発電パネルの取り付け金具が設置できません。

金属瓦屋根

 金属瓦は、構造上柔らかく、太陽光発電パネル設置架台を取り付けますと つぶれてしまい、固定ができません。また、ビスが緩み雨漏りの原因にもなります。

2重張り屋根

 リフォーム屋根で、既存屋根の上にそのまま新しい屋根をのせた物。屋根厚が太陽光発電パネル架台取り付けビスの長さが足りず完全な固定が出来ないため設置ができません。

*今後、軽量型のペロブスカイト太陽電池が普及すると考えられています。その時には設置できる可能性があります。

ペロブスカイト太陽電池は、こちらで学んでください。

太陽光発電用パネルの設置で雨漏り事故が多発

 原因はさまざまですが、工事前の調査が不十分で適切な工事ができていなかったり、ずさんな工事や未熟な工事などで屋根を破損してしまったりなどの、いわゆる「施工ミス」によるものが急増しています。

パネル設置完了検査が必要です!

  • 不良施工で雨漏り事故が多発しています。
  • 設置数年後から屋根の劣化が進んでいます。
  • 雨漏りによる内装や家財等の損傷
  • システムの設置後に発生した屋根瓦のひび割れ等の損傷
  • ソーラーパネルの落下により身体・生命の危険性や建物、車種などの損傷。

 

 

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