マンション

【判例】マンション外壁タイル剥落に関する判例

築10年を超えたマンションの外壁タイルが剥落し、通行人に怪我を負わせた事案。

平成19年3月27日 最高裁判決

【概要】

 築10年を超えたマンションの外壁タイルが剥落し、通行人に怪我を負わせた事案。裁判所は、建物の所有者及び管理組合に対し、不法行為責任に基づく損害賠償責任を認めた。

【判決要旨】

 建物所有者及び管理組合は、建物の安全性を確保する義務を負い、外壁タイルの定期的な点検・補修を行うべきである。

 本件においては、所有者及び管理組合が点検・補修を怠っていたため、外壁タイルの剥落という危険が発生し、それが人身被害という結果を招いた。よって、所有者及び管理組合は、不法行為責任を負うべきである。

築20年を超えたマンションの外壁タイルが多数剥落し、管理組合が施工業者に対して損害賠償請求を行った事案。

平成26年3月13日 大阪高等裁判所判決

【概要】

 築20年を超えたマンションの外壁タイルが多数剥落し、管理組合が施工業者に対して損害賠償請求を行った事案。裁判所は、施工業者の施工方法に瑕疵があったことを認め、損害賠償請求を認容した。

【判決要旨】

 施工業者は、建物の構造及び用途に適合した材料及び工法を用いて施工する義務を負う。

 本件においては、施工業者が不適切な接着剤を使用していたことが原因で、外壁タイルが剥落したものと認められた。よって、施工業者は、管理組合に対して損害賠償責任を負うべきである。

新築マンションの外壁タイルが施工後まもなく浮き上がり、管理組合が売主に対して瑕疵担保責任に基づく補修請求を行った事案。

 平成28年11月18日 東京地方裁判所

【概要】

 新築マンションの外壁タイルが施工後まもなく浮き上がり、管理組合が売主に対して瑕疵担保責任に基づく補修請求を行った事案。裁判所は、売主の瑕疵担保責任を認め、補修請求を認容した。

【判決要旨】

 売主は、建物の瑕疵担保責任を負い、引き渡し後10年間、建物の修繕義務を負う。

 本件においては、外壁タイルの浮き上がりが、建物の構造及び耐用性に影響を与える瑕疵であると認められた。よって、売主は、管理組合に対して補修請求に応じる義務を負うべきである。

築30年を超えたマンションの外壁タイルが剥落し、通行人に怪我を負わせた事案。

令和元年3月27日 大阪地方裁判所

【概要】

 築30年を超えたマンションの外壁タイルが剥落し、通行人に怪我を負わせた事案。裁判所は、建物の所有者及び管理組合に対し、不法行為責任に基づく損害賠償責任を認めた。

【判決要旨】

 建物所有者及び管理組合は、建物の経年劣化による危険性を認識し、定期的な点検・補修を行うべきである。

 本件においては、所有者及び管理組合が点検・補修を怠っていたため、外壁タイルの剥落という危険が発生し、それが人身被害という結果を招いた。よって、所有者及び管理組合は、不法行為責任を負うべきである。

築15年の中古マンションを購入した居住者が、外壁タイルに多数の亀裂を発見し、売主に対して瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求を行った事案。

令和2年2月20日 福岡高等裁判所

【概要】

裁判所は、売主の瑕疵担保責任を認め、損害賠償請求を認容した。

【判決要旨】

売主は、建物の瑕疵担保責任がある。

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